前回の記事では日本と世界の税金に関する内容をお伝えしました。
今回は景気の指標となるインフレについてお話しします。
インフレは経済を語る上でかなり大事な内容で切っても切り離せませんのでしっかりと理解しましょう。
インフレとは
インフレをwikipediaで検索すると以下のように出てきます。
インフレーション(英語: inflation)とは、経済学においてモノやサービスの全体の価格レベル、すなわち物価が、ある期間において持続的に上昇する経済現象である。日本語の略称はインフレ。日本語では「通貨膨張」とも訳す[1]。主にマクロ経済学で研究される現象。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
少し用語がわかりにくいかもしれませんが、簡単に解説していきます。
正式名称はインフレーションと言いますが、略称でインフレと呼ぶことが多いです。また逆の現象をデフレ(正式にはデフレーション)と呼びます。
インフレとデフレは相関関係になっており、景気が良い時をインフレ、不景気の時をデフレと呼びます。
学校の授業などでは、インフレのことを買いたいという気持ちが上昇しモノの供給を上回る状態というような説明をしています。
逆のデフレは買いたい気持ちが下がってモノの供給が上回った状態ですね。僕が習ったときはこれをそのまま覚えていたのでイマイチピンと来ていませんでした。
なのでもっとわかりやすくいうと、インフレは物価が上昇すること、そしてデフレは物価が減少することとしたほうがわかりやすいですね。さらにもっとわかりやすくいうとインフレとは人口増加のこととも言えます。
つまり人口が増えると物が足りなくなりモノの価値が上昇するためのインフレになります。
日本の消費者物価指
では実際の日本の物価というのはどうなっているのでしょう。
このグラフは日本の1950年からの物価の上昇率を示しております。1950年以降ずっと右肩上がりで物価は上昇していたのですがここ30年間ぐらいはしばらく上昇率が緩やかになっております。1990年からの20年間を失われた20年と呼ばれております。
また1950年に100円だったモノが2020年には839円になると言うことを意味しており、平均値である消費者物価指数が増加氏いるといことは軒並み物価上昇していると言うことだろう。
日本の人口
では物価の上昇とともに人口はどうなっているかみてみましょう。
これまでの日本の人口はずっと増加していました。しかしこのグラフを見てみると日本の人口は2000年ごろまで増加し、そしてそのあとは減少傾向にあります。そしてさらに今後人口は減少していくことが予想されます。
つまりバブル崩壊以降30年間ずっと日本ではデフレ=不景気なんです。
あれでもずっと日本って物価上がってるのに人口減ってるっておかしくない??
スタグフレーション
そうなんです。これに気づけたあなたはこれまでのことをすごく理解されております。
今の日本は人口は減っているのにも関わらず物価は上がり続けております。デフレであれば物価は減少していなければいけませんが、にも関わらず上昇しています。
人口が減少しているにも関わらず物価が上昇しているこの状態のことをスタグフレーションと言います。
このことから安倍内閣主導のもと年間のインフレ率ターゲットを2%を目標に掲げておりますが、1%程度になっており未だに達成できていない状況です。
世界の人口
ではインフレが進んでいる原因は、政治的な政策などももちろんありますが
一つの大きな原因は世界の人口が常に上昇していることでしょう。
世界では年間で3-5%程度インフレをしております。
日本には資源があまりないので輸入に頼っております。つまり輸入先の世界がインフレしているということは日本に入ってくるモノの値段は上がります。つまり少なからずインフレするということになります。
では景気が回復してないにも関わらず、物価だけが上昇していくとどうなるか。
僕たちの給料も上がっていないのに、モノの値段が上がっていくということは、買えるものが減っていくということです。買えるものが減るとそれを販売している企業の売上ももちろん落ちてしまいます。
世界では人口が常に増えているので、おそらく世界的には常にインフレしていくことが予想されます。
さらに日本はその影響を受け続けるためにインフレを強いられることになりそうです。
つまりものすごいやばい状況なことがわかっていただけたでしょうか。
お金の価値が下がるということは
さらにインフレのことを深く掘り下げて行きます。
もし仮に僕の手元に1000万円の現金預金があったとしましょう。もし年間のインフレ率が0%だとしたら20年間ずっと1000万円の価値は変わりません。
しかし、年間のインフレ率がずっと1%だと仮定すると20年経過後には1000万円の価値は819万円になってしまいます。
つまり181万円目減りしてしまうのです。何もしなければ勝手に減ってしまうということです。
不景気で給料が変わらないまま物価が上がるとこうなります。
もっとわかりやすくいうと、もし100円を持っているとして、年間のインフレ率が2%なら1年後には100円だったものは102円の価値になります。
つまり同じ100円で買えるものが減ってしまうのです。
逆に同じ100円で、年間2%デフレすると1年後には100円のモノは980円の価値になるので100円で買えるものが増えることになります。
つまりインフレとはお金の価値が下がることと同義であることがわかるだろう。
私たちの身の回りの変化
世界経済がインフレをしているということは私たちの生活にも必ず影響は出ています。
物価は上昇しているので単純に値上げをしているものもあれば様々なアイデアで企業はインフレを消費者にわからないようにしています。
いくつかの例をお話しします。
外税表示
これに関しては消費税が主な要因かもしれませんが、税の表示を外税にするか税込表示にするかということです。
消費税が8%の時までは計算が端数でやりにくかったのですが、10%になると単純な計算でわかってしまうために表示を変えたりするケースが多いみたいです。
下に小さく税抜き表示です。とか書いてあってわかりにくいですがこれも企業の戦略の一ですね。
値上げ
世界のインフレ率が上昇しているので単純に仕入れの価格は上昇していますので、自ずと売っている商品の値段を上げざるおえません。
あの有名なガリガリ君はずっと60円でしたが、棒の部分のコストを抑えることができないために25年ぶりに70円に値上げをしました。苦渋の決断だったそうですがCMで大々的に値上げを発表したために逆にガリガリ君は製造中止になる程売れたそうです。
他にもいくつも値上げしているものはあるので自分でも探してみてください。
シュリンクフレーション
シュリンクフレーションをご存知でしょうか?値段は据え置きで容量を下げたりすることことをシュリンクフレーションと言います。
僕たちの知らない間にモノがどんどん小さくなっているのです。ここに挙げたもの以外にも、ルマンドやハンバーガーなど様々なものが小さくなっています。
まとめると
今の日本で何が起こっているか大体のことを理解していただけたでしょうか?
まとめると今の日本は不景気から抜け出すために、人口は減少しているにも関わらず無理やりインフレをさせて景気回復を狙っているのです。
デフレしたほうが得と思う方ももしかしたらいるかもしれませんが、どっちがいいというものではないのです。しかし、通常はインフレしたほうが景気が良くなります。
景気回復の流れは
モノを売っている企業の売上が上がる→その従業員の給料が上がる→モノをたくさん買うようになる→さらに企業がモノを作るという循環になっていくからです。
ですがハイパーインフレというような極端なインフレは良くありません。何事も適度がいいのです。
なので今の日本はデフレなので景気を良くするための政策を行なっているのです。
最後に
景気の変動はつきものなので、どんな状況になっても耐えられる力を身につけて欲しいと思っております。世の中はめまぐるしいスピードで変化をしております。そんな中で残っていけるのは常に成長し続け学び続ける人だけです。
しっかりとした知識をつけてこの時代を豊かに生きられる術を身につけていってもらいたいと思っております。
次回は金利と複利のお話をしていきます。
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